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株式会社上野水産

〒684-0034
鳥取県境港市昭和町7番地

TEL.0859-42-3111

伝統的を継承しつつ新たな試みにチャレンジ

カニの買い付けから製造まで一手に行う元岡裕晃工場長に、ものづくりのこだわりやFSSC22000の認証取得などについて話を聞いた。

◆ 総合的な判断が求められるカニの買付 ◆

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Q:カニの買い付けから行っていらっしゃいますが、買い付けの苦労はどうのような点にありますか?

20年余り、カニ一筋に歩んできましたが、まだ分からないことが多く、本当に難しい商材だと感じています。船によってものが違いますし、1週間単位で漁場が変わるので、それによっても左右されます。先週よかったのに、今週は悪いということも珍しくありません。品質が悪いときに目利きをするのはさらに至難の業です。見たり、触ったりするだけ分かりません。過去のデータを踏まえ、勘を駆使し、総合的に判断する力が求められます。


Q:買い付けから製造まで携わることによるメリットは何ですか?

原料から製品まで一貫して見られることは、安定した品質を作り上げる上で大きなメリットがあります。また、営業とコミュニケーションを取ることも重要で、お客様のニーズを的確に把握することなしに原料の買い付けもできないと思っています。


Q:伝統を受け継ぎつつ、新たな取り組みも行っていらっしゃいますか?

当社のかにみそは主に高級すし店で扱ってもらっていましたが、昨今は回転ずしや居酒屋などの需要も増えてきました。年間を通じて比較的安価に提供できる商品も開発し、バリエーションを広げています。一般の消費者向けには、赤ラベルのかにみそを発売しました。
もともとの純正かにみそのおいしさを損なわないよう独自の味付けを行ったものです。試食した従業員からもおいしいと大好評でした。純正かにみそに比べるとお値段以上に満足して頂ける商品だと確信しています。

 

お客様が喜んでくれる魚を提供

近海で捕れる魚の買い付けは、自分を含め2人で担当しています。季節に応じて捕れる魚の種類も変わるため、年間予定が組みにくい中、これならばお客様に喜んでくれるだろうという魚を買い付け、お届けするのが私たちの役割だと考えています。
私自身は、仲買として立たせてもらっていますが、競りは一発勝負で本当に難しいものですが、相場観を養い、上司の力も借りながら少しでも良いものを提供していけるよう努力していきたいと思っています。

 

お客様のニーズに合わせ幅広い魚種・量を確保

私が一番大切にしているのは、買って頂けるお客様とのコミュニケーションです。こういう魚種あるいは相場で、という情報を1ヶ月ぐらい前にお客様から頂き、その情報をもとに買い付けを行います。当社の自慢はお客さまの数が多いこと。従って、お客さまの多様なニーズに的確にお応えするため、幅広い魚種を扱い、量も確保できる体制を整えています。お客さまの注文が多い魚種であれば、マックスで300tぐらいまで買い付けが可能です。

冷凍魚の得意先のほとんどは商社です。当社の場合、海外輸出のウエートが高いのが特徴で、取引金額全体の4割程度を占めています。海外需要の高まりで、ここ数年は右肩上がりで増えています。それに伴い魚を梱包するする箱に「UENO SEA FOOD」と社名を明記する試みをはじめました。品質に自信があるからこそ堂々と名前を出しているのですが、それが結果的にお客様の信頼を得ることに繋がっています。名前入りにしたことで、われわれ現場の従業員も責任を持って良いものを作らなければという意識が高くなってきています。

当社は買い付け量でナンバーワン企業であると自負しています。魚を選別して箱詰めするには手間が掛かります。選別時には魚が傷まないよう、タンクに張った氷水の中に魚を入れますが、溶けたら氷を入れ替えるなど常に鮮度をキープしています。こうした取り組み自体が付加価値のある作業で、どこでもできるわけではありません。しかも当社はこれらの作業を下請けに委託せず、自社従業員でほぼこなしています。そのため教育もしっかりと行うことができます。FSSC22000はカニ事業部で取得していますが、水産事業部もレベルを合わせようと皆が意識しており、確実にレベルアップしていると感じています。

鳥害対策として第一工場の入り口にネットを張るなど衛生管理に力を入れ始めたのは、境港で当社が一番手です。これからも良い試みがあったら真っ先に取り入れ、進化し続けていきたいと思います。